2025/09/14 15:55

※写真は当工房のラティゴ編みのベルト
【ラティーゴ】という物について
メキシカンコンセプトの当工房だからこそお答えしましょう。
知ってる人ほとんど居ないかもしれませんね。
世間一般、革屋だからといって外国に詳しいわけで、一つの文化や歴史を探求してる訳でもありませんから。
そもそも日本は革といっても古くはジビエで、
勿論ジビエレザーも使ったりしていますが多くは海外にルーツを持つことがほとんどです。
革の文化自体外から入ってきてるので、道具の意味や名前の由来等はそれぞれを文化にもつ国と言語を知る必要があります。
まずラティーゴはスペイン語です。
メキシコは過去にスペイン領になった時代があり、メキシコの現地語であるナワトル語よりスペイン語が多く話されるので事実上の公用語です。
ではメキシコの国技になっている馬術競技の
【Charreria】
チャレリアとは後のアメリカでいうウエスタンやカウボーイのことです。
人が馬に乗る台座部分を馬鞍といいます。
つまり馬鞍とは英語の《サドル》ですね
メキシコでは《モンチュラ》(スペイン語)
サドルレザーというのは元々馬鞍に使う為に鞣された専用の革ということ。
話逸れますが、
イギリスの方では馬具専用に鞣された革に《ブライドルレザー》というのがありますね
英語のブライドルは和訳すると《轡》くつわ、です。
馬鞍ではなくて、馬の頭から口に取り付けて乗馬する人が手に握るロープそれを取り付けてる頭の装具を《轡》といいます。
轡は編み込みされたロープ(ブレイディングといいます)や装飾なので革をある程度薄くしても丈夫で尚且つ編み込んだ時に伸びが少なく硬さもあり靱やかさも兼ね揃えた、とにかく持ち手が切れない事が条件に作られた革がブライドルレザー。
ブライドルが【馬鞍】に本来作られた革じゃないから【馬具】に使うために作られたレザーと説明するんでしょうね。
話戻しまして、
馬鞍はサドル
轡はブライドル
【ラティーゴ】
は馬鞍のそれぞれのパーツを固定する革紐の名称
(写真二枚目、丸で囲った部分)
馬具を繋ぎ合わせる革紐の名前がラティーゴ
現地読みではラティゴで伸ばしません。
英語読みだと伸ばします。
メキシコのCharreriaが座る馬鞍の写真ですが、それぞれのパーツが革紐で固定されてますね。
革紐というと細いのを想像しますが、
幅は広く厚みは2~4mmあります。
パーツ同士を繋ぎ止めておくのに物凄く大事な部分です。
だけど、これもブライドルと似ていて固すぎてもだめ靱やかさも必要。
オイルやグリスなどを使って鞣された革なので独特な風合いが特徴ってわけです。
当工房が使用するラティーゴはアメリカの老舗タンナーのホーウィンという所が作ってる革。
色んな革のメーカーからラティーゴが出てますが、
やはりホーウィンのラティーゴとは結構違うなぁと感じていて、
例えばイギリスのブライドルレザーを
もっと扱いやすい革にして様々な作品にも使えるよう鞣し、風合いもブライドルぽくしたホワイトワックスの革がありますよね?
でもブライドルに見た目が似ていても明らかに違う、その他のラティーゴがそんな印象です。
私の個人的な感想ですが。
ただ、それはそれという感じで使えばいいかなぁと。
元々ラティーゴの発祥が名前の語源から説明した通りスペイン語、スペイン人がメキシコに持ち込み
メキシコでその名が定着
メキシコ国技のチャロに使われ、その後メキシコとアメリカの戦争(米墨戦争)でメキシコの文化がアメリカ西部に波及。
そういう流れが見えてきますね。
リアルなラティーゴを試したい方はアメリカのタンナーのラティーゴを試してみるといいかもしれません。
若しくは当工房の財布、ネットショップBASEにUSラティーゴの財布出していたのは既に完売しましたが
オーダーはお受けしています。
革はまだありますよ🤙
ps.
ここに限らず他の媒体でインスタでもこういう事を過去にも沢山書いてきてるんですが、あたかも自分が知った事のように言いふらす人が居るので
正直恥ずかしいので辞めた方がいいですよ。
たまーに見かけるので。
『いや、調べたので』
とか言い訳出来ないように説明の端々にネットで調べても出てこない私ならではの話を意図的に混ぜてますから他者が知る由もないんですよ。
まぁ検索してもこんな内容出てきませんが
文章の剽窃は辞めてくださいね。
ただ他で語るなとは言ってません、
そこで〇〇さんが言ってました、説明してました、
ぐらい言うのが人というもんじゃないですかね。
『詳しい事は〇〇さんの投稿にあるので見てみるといいですよ』て言えば早いわけで貴方の信頼度も増しますよ。

